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●小高熹郎(おだか・としろう)
1902(明治35)〜1997(平成9)
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「館山の文化振興に貢献した名誉市民」
戦前に千葉県議会議員、戦後は衆議院議員で、鳩山内閣の文部政務次官であった。政界引退後は文学や社会教育に貢献し、館山市名誉市民となる。詩人のサトウハチローや白鳥省吾らと親交が深く、自らも『里見節』『館山音頭』『南極観測隊の歌』『ホントに心配節』など、多くの作詞を手がける。なかでも、『里見節』は城山公園に、『鏡ヶ浦』は本蓮寺の小高家墓所に、それぞれ記念碑が建立されている。水産業界での貢献も大きく、戦前には館山漁協組合長や北洋漁業挺身団長、戦後には千葉県・日本旋網漁協組合長や全国漁連理事などを歴任。晩年は93歳から、北下台ふもとの近代化遺産(大正期に建てられた旧古川銀行鴨川支店を昭和初期に移築)を活用し、地域の文化振興を目ざして1994〜’97年にわたり、小高資料館を開館。
逝去後10年を経て2006(平成18)年夏、NPO法人安房文化遺産フォーラムが故人の遺志を継ぎ、同建物を地域文化の発信とコミュニティの交流拠点として蘇らせ、「小高記念館〜たてやま海辺のまちかど博物館」をリニューアル・オープン。毎週月曜のみ見学可。毎月第4火曜日午後には「海辺の知恵袋講座」を開催している。
...◎あわ・がいど③『海とともに生きるまち』より抜粋...