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青木繁が「海の幸」描いた家
館山の小谷家住宅、修復着々
来年4月に開館式、一般公開へ
(朝日新聞2015年12月5日付)
洋画家青木繁(1882〜1911)が代表作「海の幸」を描いた館山市布良(めら)の小谷家住宅の修復工事が進み、来年4月24日に開館式を行い、29日から一般公開される。画家らのNPO法人「青木繁『海の幸』会」や地元「保存する会」、館山市、小谷家の関係四者が11月27日に決めた。
青木はこの家に逗留(とうりゅう)していた1904(明治37)年夏に「海の幸」を描き、洋画初の重要文化財に指定された。家は木造平屋。明治時代と現代をつなぐ分棟型漁家の特徴を持ち、市有形文化財に指定されている。
ノーベル医学生理学賞の受賞を決めた大村智さんが理事長の「海の幸」会の寄付や館山市のふるさと納税が中心になり、事業費約2800万円で建築当時の姿への修復をめざしている。
当主の小谷福哲(ふくあき)さん(65)は「青木繁ファンや美術愛好家をはじめ、大勢に来てもらいたい。地元の富崎地区を元気にするきっかけにもしたい」と期待している。