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「おらがごっつお」 レシピづくりへ調理現場公開

館山 1回目は「田舎ずし」

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館山市は、昔ながらの我が家のごちそう「おらがごっつお」をテーマに、調理方法やそれにまつわる物語などをまとめ、レシピ集として発行することになり、制作現場を公開する。毎月1回のペースで進める予定で、1回目を、あす24日午前9時30分から市コミュニティセンターで行う。今回は「田舎ずし」を取り上げ、調理方法を知りたい人や、試食したい市民の来場を呼びかけている。

おらがごっつおは、NPO安房文化遺産フォーラムと市保健推進協議会が2年前、41種類の昔ながらの料理を冊子としてまとめている。嫁から姑へと受け継がれてきた〝おふくろの味〟を紹介したもので、「これを今後のまちづくりに生かそう」と改めて調理実習と試食会を開催。集まった人たちから、その料理にまつわる話を聞いて物語に仕立てようという。

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*房日新聞2009.8.23

09年8月23日 6,213

◎美術通じて平和訴え

…29日から地元芸術家57人が作品展、チャリティー活動も

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安房地域に住むさまざまなジャンルのアーティスト57人が出品し、世界平和のためのチャリティー活動も同時に行うユニークな作品展「安房・平和のための美術展」(同実行委員会主催)が、8月29日から9月6日まで、南房総市富浦町の枇杷倶楽部ギャラリーで開かれる。

作品やグッズ売り上げによる収益を、アフリカ・ウガンダの子ども支援団体や地雷除去活動に寄付する。房日新聞後援。

美術展は今回が5回目。先の大戦で多くの芸術家の命が奪われ、さらに自由な表現も制約されたことなどを踏まえ、世界中で戦禍、飢え、貧困などにあえぐ人たちが平和な生活を取り戻し、さらに美しい地球を守ることを願いスタートした。

アーティストらによる絵画や陶芸、イラストなどの作品展示とともに、チャリティーコーナーで各作家の小作品やグッズを販売する。開場時間は午前10時から午後5時。

出品者は次のとおり。=敬称略

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青木雅彦、荒井恵美子、石井純、石井範子、石川武雄、井原如泥、今井香、今井茂淑、植松七重、

鵜澤貫秀、大岩敏夫、小谷美恵子、加藤正、川田久代、川田正孝、吉良康矢、込山哲夫、近藤博、

斉藤勇夫、坂本一樹、笹子三喜男、佐藤洋子、柴崎孝雄、杉田考浩、鈴木陽児、田村洋子、富樫研二、

冨山善夫、仲野邦男、白熊勝美、白熊初枝、橋本新子、橋本登、橋本まちこ、橋本芳久、早川厚子、

原政義、半沢てる、樋口茂明、桧山薫、船田正廣、穂積節夫、本庄高士、真魚長明、前川章子、

溝口七生、溝口利治、三橋ユリ子、宮下昌也、谷貝順子、谷貝宗平、谷貝七華、谷貝庸介、山川晴子、

山口マオ、雪縄真緯、吉田議一郎、和田剛志

09年8月22日 6,818

◎農民一揆「万石騒動」から300年

...三義民たたえ来年記念祭 館山

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江戸時代に安房国北条藩で起こった「万石騒動」から300年。騒動で犠牲になった3人の名主の300回忌に当たる来年に、「万石騒動安房三義民300年祭」開催の機運が盛り上がっている。

万石騒動は正徳元(1710)年、当時北条藩(現館山市)の27カ村約1万石を支配していた屋代越中守忠位のとき、藩政を預かった川井藤左衛門が元禄大地震からの復興に、労役や2倍近い年貢を課したことで農民が立ち上がった農民一揆。

数百名の農民が江戸の屋代家に押しかけて門訴し、老中にも駕篭(かご)訴した。農民代表の湊村角左衛門、国分村長次郎、薗村五左衛門の3名主が処刑された一方、屋代家は改易、川井らも処刑されるなど農民勝訴で決着した。

処刑された3名主は「三義民」とたたえられ、処刑場跡地がある館山市国分地区の国分寺には供養塔が建てられた。命日には毎年法要が営まれるほか、50年ごとに記念法要が営まれている。

300回忌の来年を前に今年2月、同地区や市文化財保護協会、NPO安房文化遺産フォーラムが共同して実行委員会(委員長・佐野邦雄市文化財保護協会長)を立ち上げた。17日に開かれた検討会では、来年11月20日の300年記念祭に合わせて、同地区の処刑場跡地に新たに記念碑を建立し、事業費を寄付金で賄う方針を確認した。「万石騒動で農民は武装蜂起せず、言葉で訴えた。“義”の心を後世に伝えたい」と記念事業の意義を示す。

寄付金の振込口座は郵便局で「万石騒動安房三義民300年祭実行委員会」(00150-4-263116)。問い合わせは国分区長の行貝さん(電話)0470(22)4824。

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*千葉日報サイトはこちら

09年8月21日 5,889

◎ 旅人ぶらりの書

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「鏡が浦」の別名を持つ館山湾は、名前通り鏡のように波静かだった。

花も野菜も果物もふんだんに採れる温暖な気候、黒潮に近い豊かな海、

首都防衛の要塞としての歴史、人情あふれる人々…。

久しぶりの南房総で、自分の田舎に帰ったように心落ち着いた。

(中略)

翌日は赤山地下壕跡を訪ねる。明治時代から館山には

首都防衛の目的で多くの砲台が築かれたが、

1930(昭和5)年の館山海軍航空隊設置以後は、

「東京湾要塞」の色彩を濃くしていく。

地下壕は延長1.6キロ。発電所まである。

敗戦と同時に一切の資料が廃棄されたため、

詳しい目的や任務は明らかでないが、

〝本土決戦〟の秘密基地を目指していたことは間違いない。

戦争遺跡として一般公開されたのは5年前。

参観者は年々増加している。

案内役のNPO法人安房文化遺産フォーラムの池田恵美子さんが言った。

「太平洋に向かうと、館山の位置は日本列島の最先端になります。

太平洋戦争について考えるとき、絶対に後世に残さなければいけない史跡なんです」

(後略)

09年8月21日 5,076

船田さんの古希記念展〜安房高美術部卒業生が企画

あすから文化ホールで

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彫刻家で、長年、高校で教べんを執るかたわら、美術部顧問として生徒を指導した船田正廣さん=館山市北条=の作品を紹介する「船田正廣の世界」展が、あす14日から25日まで県南総文化ホールギャラリーで開かれる。教え子の安房高美術部卒業生有志が古希を記念して企画、およそ50点を展示する。

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09年8月13日 5,779

戦没画学生の遺作、新たに無言館へ

館山での講演会きっかけ

千葉の北条さんが「提供したい」

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7月10日に館山市の県南総文化ホールであった窪島誠一郎氏=長野県上田市の美術館「無言館」館主=の講演会がきっかけとなり、新たな戦没画学生の遺作が千葉市に残されていることがこのほど明らかになった。遺作は今月5日、窪島館長に預けられ、補修を行った上で近く無言館に展示されることになった。

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09年8月13日 5,704

◎青木繁の「海の幸」記念碑

解説モニュメント設置

…地区の観光振興に期待

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明治の洋画家・青木繁が滞在した館山市布良の地に建立されている「海の幸」記念碑脇に、その経緯などを詳述した解説モニュメントが設置された。記念碑の保存活用をめざす地元の声を受け、国の地域活性化・生活対策臨時交付金で市が事業化。新たな観光スポットとして期待されている。

1904(明治37)年夏、東京美術学校を卒業した青木は、恋人の福田たねや画友の坂本繁二郎らとともに写生旅行に布良を訪れ、網元の小谷家に滞在。ここで、後に近代洋画では最初の重要文化財に指定された「海の幸」を描いた。

記念碑は、青木の没後50年を記念して1962(昭和37)年、当時の館山市長らが発起人となり、「海の幸」の舞台となった阿由戸の浜が一望できる小高い丘の上に建立された。

布良を含めた富崎地区では最近、地区住民などが中心となり、「青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会」も設立され、青木繁や「海の幸」を題材とした地域活性化に向けた動きが活発化。地区内には青木繁が逗留した小谷家住宅や阿由戸の浜、布良崎神社などの地域資源も多く点在する。

そこで、市商工観光課が「地域における観光振興の一助になれば」と解説モニュメント設置を事業化。高さ1メートル、幅1.6メートルほどの台座にCAPPセラメタルで「海の幸」のレプリカを、さらに経緯などをまとめた解説を加えた。事業費は約173万円。

09年7月25日 5,245

現在、房州地域の2つの風力発電建設計画をめぐって住民の反対運動が起こっているのをご存知だろうか。

ひとつは、南房総市千倉町の白間津・大川地区。計画を進めているのは北海道に拠点を置く事業者で、房州特有の海に迫った低い山並みの尾根伝いに風車10基を建設しようというものだ。

風力発電施設は風車が大きいほど採算性が向上するとして近年、大型化の傾向が強まっており、今回建設が予定されているのは高さ135m、羽根の長さ50mの国内最大級の風車という。

これだけの高さがあるとまず思い浮かぶのが景観の変化である。同地区は春はお花畑、夏は海を目ざしてたくさんの観光客が訪れる。4年に一度の白間津の大祭には遠方からも人が訪れる。そんな景勝地に果たして巨大風車がマッチするだろうかという問題。

また、風車建設には山の造成と林道の整備が必要になるため、周辺環境への影響が懸念される。付近の海は海女や海士が潜る天然の漁場。清流で知られる長尾側の源流にもあたる。工事で海や川に土砂が流出することはないのだろうか。風力発電施設が引き起こすといわれる騒音や低周波による周辺住民の健康被害も気になる。

もう1ヵ所は南房総市平久里の井野、荒川、平塚3地区に高さ118mの風車を7基建設しようという計画。予定地は南房総市ながら、自治体境界線上にあるため鋸南町佐久間、鴨川市平塚・大山平塚など隣接する地域にも影響があろう。

千倉では短期間に5,000人を超す署名が集まり、住民グループによる説明会も開催されて、一旦は建設に同意した地権者の中に同意を撤回する動きも出ている。一方、平久里のほうは、今月中にも補助金が下りるかもしれないというさらに差し迫った状況の中で反対署名が展開されている。

クリーンエネルギーとして期待される風力発電であるが、民間事業に補助金をつける形で普及促進が図られているため、建設に際しては市の同意は必ずしも必要ではなく、また法的な環境アセスメントも要求されていない。

したがって、今回の2件のように、これだけの巨大施設建設にも拘わらず直接の地権者以外、地元を蚊帳の外に置いたままで計画が進んでしまうところに制度上の問題があり、根耳に水の周辺住民の反発はその分大きい。


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09年7月22日 5,547

◎海の日と終戦の日、戦争遺跡ガイド実施

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館山市のNPO法人安房文化遺産フォーラムは毎月第一日曜日に行っている戦争遺跡無料ガイドを7月20日の海の日、8月15日の終戦記念日にも実施することを決めた。

家族、小グループが対象で、同市宮城の「館山海軍航空隊赤山地下壕跡」(市指定史跡)をガイドの解説を聞きながら歩く。各回いずれも午前10時から約2時間の予定。参加希望者は開始時間に現地集合。問い合わせは同フォーラム(0470-22-8271)へ。

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09年8月9日 5,081

◎絵を通じ生き方見つめて 館山

無言館の窪島氏が講演

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太平洋戦争末期、画家を志しながら学徒出陣などで戦場に送られて命を落とした戦没画学生の作品を収蔵・展示する美術館「無言館」(長野県上田市)の窪島誠一郎館主の講演会が10日夕、館山市の県南総文化ホールであった。

窪島氏は「画学生らは反戦を訴えるために作品を描いたのではない。妻や恋人、家族など、愛するものを描くことで自分の命を描き、生きる証としたのだ」と指摘。戦後六十数年を経て日本人が大切なものを失い、子が親を、親が子を殺すという時代に「反戦平和という4文字だけでなく、自分の生き方を振り返る場所として無言館を見ていただきたい」と訴えた。

また「人間は感動の記憶を他者の命に伝えていく義務がある」と強調。「自分にしか歌えない歌、描けない絵」とともに人生を歩んでいこうとメッセージを送った。

窪島氏は1941年、東京生まれ。印刷工や店員、酒場の経営などを経て、79年に大正期の洋画家、村山槐多など夭折画家の作品を展示する「信濃デッサン館」を上田市に設立した。97年にはデッサン館の隣接地に「無言館」を設立。異色の美術館として注目され、2005年に菊池寛賞を受賞した。

講演で窪島氏は▽村山槐多の生涯▽信濃デッサン館設立の経緯▽戦没画学生たちの遺作収集に執念を燃やした画家、野見山暁治氏との出会い▽画学生らの作品に込められた思い——などを切々と語った。15年前、なぜ遺作収集をする決断をしたのかという理由については「あの時の自分の気持ちがよく分からなくなることがある。戦争とかはどうでもよくて、私の50年の人生を考えていたのかも」と赤裸々な思いを口にした。

講演会は、同館を訪ねた鋸南町の画家、溝口七生さんや年金者組合安房支部長の橋本芳久さんらが実行委員会を組織して企画。会場の小ホール(300人収容)は満員となり、入場できなかった約30人が別室のモニターで講演を聞いた。


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09年7月12日 6,557

特定非営利活動法人(NPO) 安房文化遺産フォーラム

旧称:南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム(2008年5月に現在の名称に変更)

〒294-0045 千葉県館山市北条1721-1

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