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小原家住宅に登録証
国の登録文化財で伝達
今年6月に国の登録有形文化財となった館山市南条にある「小原家住宅」に20日、文化庁の登録証とプレートが伝達された。
小原家は江戸時代から続く旧家。江戸時代末期の建築とされる主家は、明治期に県議、衆議院議員を務めた当主・小原金治が大改修した歴史と風格を感じさせる建物。
透かし彫りの手の込んだ欄間彫刻、初代後藤義光の仏壇彫刻など室内も意匠が凝らされ、レトロな雰囲気の周囲の窓ガラスも趣がある。
そのほか独特な建築意匠が目を引く離れ、家紋入りの屋根瓦で風格のある表門、米蔵、文庫蔵、旧長屋門など計6件が登録されている。
現在は金治の孫の小原多喜さん(97)と娘夫婦の村上吉夫さん(77)、信子さん(73)が暮らしている。同所で伝達式があり、出山裕之市教育長が、村上夫妻に登録証などを手渡した。
村上さんは「待ち遠しかった認定書、プレートがいただけて良かった。素晴らしい建物をつくってくれた先祖に感謝。皆さんにも見てもらいたい」と話していた。
登録有形文化財は、地域の身近な文化財を守り、まちづくりや観光に活用するための制度。今回の登録で市内では14件となる。