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小谷家「海の幸記念館」開館
ノーベル賞・大村さんも祝福
(読売新聞2016.4.25付)‥⇒印刷用PDF
明治の洋画家青木繁(1882〜1911年)が「海の幸」を描いた館山市布良の小谷家住宅の保存修復が完成し、24日、開館式が行われた。保存運動の後ろ盾となったノーベル生理学・医学賞受賞者の大村智さん(80)も駆けつけた。29日から「青木繁『海の幸』記念館」として公開される。
小谷家住宅は、日本洋画史の傑作とされる「海の幸」の誕生の家、また安房地域の漁家を代表する建造物として市の文化財に指定されている。老朽化が進んだため保存運動が起こり、大村さんが理事長を務める全国の画家らのNPO「青木繁『海の幸』会」が支援、一昨年春から修復工事が行われた。
修復された建物は木造平屋の約100平方メートルで、青木や小谷家の資料などを展示。「海の幸」制作中の青木を描いた恋人の福田たねの水彩画「青木繁 海ノ幸制作中に追思」の実物が、所蔵している子孫から貸与され、大型連休限定で公開されることになった。
テープカットや記念植樹をした大村さんは「オープンの喜びを分かち合い、芸術文化の発展に寄与することを願う。地域は経済と文化活動が相まって豊かな生活になる」と語った。近くで祝賀会が開かれ、関係者や住民ら約300人が出席した。