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稲村・岡本両城跡国史跡指定を祝う
館山でつどい
(毎日新聞千葉房総版2012.4.15付)
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戦国時代から江戸初期にかけて安房地域を支配していた里見氏の居城とされる稲村城跡(館山市稲)と岡本城跡(南房総市富浦町)が国の史跡に指定されたことを祝うつどいが14日、館山市内のホテルで開かれた。
約170年間にわたり安房地方を支配した里見氏だが、初代義実の時代から居城を次々と移したうえ、10代忠義の時に倉吉(鳥取県)に国替えとなったこともあり、里見氏の安房地方での実像は不明な点が多かった。
祝賀会を主催した「里見氏稲村城跡を保存する会」(愛沢伸雄代表)のメンバーと郷土史研究者らが十数年前から、手弁当で草に埋もれた城跡の発掘、保存に尽力。民間主体の地道な努力が実り、代表的な居城とされる稲村、岡本両城跡が昨年11月、市や県の指定を飛び越え国の史跡に指定された。
祝賀会には約300人が出席。記念講演やシンポジウムを通じていまだ多くの謎が残る里見氏の史実解明に向け、関係各方面が連携を深めていくことを誓い合った。【中島章隆】