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24年開学目指す 亀田医療大学 県の財政支援望めず

鉄蕉館の理事長、国のモデル地域認定を模索

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学校法人鉄蕉館の亀田省吾理事長は18日、平成24年春に開学を予定している亀田医療大学(仮称)について、「千葉県からの(財政)支援は望めない」との見通しを明らかにした。鴨川市で同日行った医療シンポジウム後の記者会見の中で語った。

県からは、10億円前後の支援をあてにしていたといい、開学に向けた資金調達の先行きに不安が出てきた。同理事長は「看護師養成は、亀田メディカルグループ全体としての最重要課題。(大学開設計画は)不退転の決意で臨んでいく」と指摘。今後、安房地域全体を国の「医療モデル地域」に指定してもらう道を探り、その交付金を活用して資金問題を解消していく構想を示した。

理事長によると、亀田医療大学の開設構想をめぐっては、県南の20の自治体首長が連名で、県に支援を求める要望書を作成。片桐有而・鴨川市長、金丸謙一・館山市長、石井裕・南房総市長の3氏がこのほど県庁に出向き、陳情を行ったという。

しかし、県幹部の反応はきわめて鈍く、対応にあたった首長の一人から「可能性はない」との感触を得たという。

鉄蕉館は当初、大学建設にかかる費用を約48億円と算出。鴨川市が鴨川中移転後の用地の無償貸与を決めたことで負担は30億円に圧縮され、うち21億円を公的支援・個人、企業などからの寄付でまかなう計画を立てていた。

亀田省吾理事長は「これまでの大学新設などの通例から見て、率直な話、半額程度を県に期待していた」と言及。同席した医療法人鉄蕉会の亀田隆明理事長は「看護師が不足し、医療・福祉分野が今後の成長産業になると言われている中、県の認識は10年ぐらいタイムラグがある」と不満を示した。

亀田医療大学は、開学時には看護学部看護学科の1学年定員80人を予定。1期生が卒業する平成28年には、大学院設置を目指す。現在ある専門学校の看護師養成課程(1学年定員80人)も引き続き維持する。

亀田省吾理事長は「大学教員の人材は確保できた。来年3月に大学開設の本申請を行うため、この1年が重要。地域の理解と支援を得るため、積極的に働きかけを進めたい」などと語った。

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【写真説明】医療シンポでのパネル討論。右から2人目が鈴木寛・文科副大臣=鴨川

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(房日新聞2010.4.20付)

10年4月20日 7,037

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