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安房地域の医療のあり方について、関係機関のトップが話し合う「安房地域保健医療協議会」が18日、安房合同庁舎を会場にあった。看護師不足が進む中、亀田クリニック院長が看護大学の設立構想、安房保健所長が看護師確保対策などについて語った。

平成24年に看護系の大学「亀田医療大学(仮称)」の開学を目指している亀田クリニックの亀田省吾院長は、医師は足りているが看護師がいない地域の問題点を指摘し、「我々は全国行脚して集めているが、都会から田舎にナースは流れてこない。この地域を守るには、地域の優秀な子たちに看護師になってもらい、地域に根付いてもらうしかない」と大学の必要性を訴えた。

開学にあたっては資金面や教授などの人材確保に苦慮しながらも、公的資金の投入や寄付の募集など県、市町はじめ各方面に支援を呼びかけている現状を報告し、委員らにも協力を求めた。

今年度から看護師確保対策に乗り出している保健所の久保秀一所長は、高校への進路ガイダンスや意識調査の結果を報告。高校2年生の段階では、看護師を含めた医療職を目指す生徒が多くおり、そうした生徒らを看護師に養成し、地域で働いてもらえるよう、ニーズの高い奨学金制度、託児所などを設ける重要性を訴えた。

協議会には、医師会長や館山、鴨川市長など15人の委員が出席。冒頭には、昨年から導入された全県供用型医療連携パス、香取・海匝地域などで実施される地域医療再生プログラムの概要について県の担当者から説明もあった。

10年3月20日 5,171

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