布良崎神社奉納画・調査報告会
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【日時】2015年6月9日(火)13:15
【会場】館山市立富崎小学校体育館
報告者:株式会社ディヴォート修復室長 尾形純氏
主催:青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会
(事務局:NPO法人安房文化遺産フォーラム)
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青木繁の3年後輩として東京美術学校に学んだ寺崎武男はイタリアに留学し、フレスコやテンペラ画などを学び、日本洋画の発展に貢献した画家です。関東大震災後より館山に居住し、多くの神話を描き、その作品は安房神社や下立松原神社などに奉納されています。布良崎神社には、天富命が布良に上陸した神話が描かれた巨大な奉納画があります。鳥居型に額装され貴重な作品ですが、作品の傷みが激しく今後の管理状態が心配されています。 (写真上)
NPO法人青木繁「海の幸」会の大村智理事長(女子美術大学名誉理事長・韮崎大村美術館長)は、多くの寺崎作品を所蔵されており、そのうち30数点を修復しました。このたび、その修復技術者をお招きし、布良崎神社の作品について調査をしていただくことになりました。
布良崎神社には、寺崎作品だけではなく、「敬神」と彫られた巨大な扁額があります。制作者名は「御額師舛川」とあり、「茂卿謹書」と「茂卿」の印刻が彫られています。「茂卿」は江戸期の儒学者・荻生徂徠の字名と同じですが、扁額の由来は謎のままです。 (写真下)
当日は、これらの作品を修復技術者に調査していただき、その報告をお願いしています。作品は会場に展示しますので、早めにご来場し、ご覧下さい。終了後は14時より、青木繁《海の幸》誕生の家と記念碑を保存する会の会員総会を行ないます。入会希望の方は受付でお手続きください。