!! 見る 聞く 学ぶ 集う 安房国(あわのくに)再発見 !! 千葉県・南房総・館山まるごと博物館

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・身近な所にこのような貴重な戦跡があることを知り大変勉強になった。

・ガイドの話が分かりやすく、勉強になった。

・赤山地下壕は、詳しい説明や案内をして頂き、はじめて知る事が多かった。

・貴重な体験をさせていただいた。戦争の恐ろしさ等を、子ども達に伝えていきたい。

・赤山地下壕をめぐり、驚きや発見の連続だった。国家レベルの要塞であったことを強く感じた。

・住んでいる地域の足元にある戦跡を忘れてはならないと思った。

・ガイドの話が分かりやすく興味がわいた。帰宅して祖母と「赤山」のことで話が盛り上がった。

・子ども達にも広めていきたいと思った。

・館山に生まれ育っていても、知らないことが多いことが分かった。

・良い機会に恵まれた。ぜひ他の先生方にも情報提供をしたい。

・今快は、戦争の悲惨さよりも戦時下でも強く生きていたのだという印象をもった。

09年2月7日 5,531

知恵袋講座はNPO会員が講師となり、それぞれの専門分野や人生経験をご講話いただく茶話会です。


【日時】2009年1月30日(火)13:30〜15:30

【会場】小高記念館

【講師】庄司兼次郎さん(NPO会員)

【テーマ】最後の4等水兵だった私

【参加費】200円(お茶・資料代)


※下記PDFで、当日ご紹介したパワーポイント映像をお楽しみください。

(参加者17名)

09年1月30日 5,704

「しんぶん赤旗」日曜版

2009.1.18付


戦国武将ブームの現場

-信長、家康よりも石田三成、直江兼続- 戦国武将人気

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上杉謙信、真田幸村、伊達政宗、石田三成・・・。若い女性に戦国武将が大人気です。書籍やグッズがよく売れ、各地でイベントが開かれ、戦国ロマンツアーも。何が魅力なのか。ブームの現場を歩いてみました。

《玄間太郎記者》

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■コスプレ 手作り80着「変身したい」

千葉県にある館山城跡。『南総里見八犬伝』(曲亭馬琴)のモデル、里見氏の居城です。 ここで昨年、春と秋の2回 「戦国コスプレ(仮装)大会」が開かれました。全国のコスプレイヤーと地元の手作り甲冑(かっちゅう)武者が80人余参加。殺陣の演武などでにぎわいました。主催は、里見氏の城跡保存や活用に取り組んでいるNPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)。

コスプレイヤーの大道寺鎌さん(31歳、会社員)に聞きました。

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-なぜ戦国武将?-

「子どものころからアニメやゲームが大好きで、何かに変身したいと思いました。高校生のときは歴史が得意で、戦国武将に興味をもち、いろいろ調べました。一本筋を通した石田三成などの生き方にひかれました」

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-コスプレ歴何年?-

「14年。武将のコスプレ、約80着作りました。手間ひまがかかり、神経を使うので、完成した瞬間はほんとにうれしい」

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-武将の地へも?-

「ええ、コスプレ作りの勉強のために。上田城や大坂城、関ヶ原にも行きました」

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■専門店 来店者6割 10代、20代の女性

東京・神田小川町。ブームを象徴するような店があります。その名も「時代屋」。 1階は、1万5千冊余の書籍(新刊・古書)。作家400人余の時代・歴史小説、歴史専門書をそろえています。NHK大河ドラマ「天地人」コーナーもあります。 2階はグッズ。戦国武将Tシャツやのぼり旗、ストラップ、合戦ゲーム・・・。その数約2万点。 土曜・日曜は6割が10〜20代の女性客です。 2階には、戦国メニューの「茶屋」も。ここで2〜3時間“武将談義”をしたり、待ち合わせて武将の地へ旅行したり。

このブームは、どこからきているのでしょう。女将(おかみ)の宮本みゆきさん(33)は、こう見ています。

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店に若い女性が増えたのは、戦国もののゲームソフトや、ジャニーズ系タレントが出演するNHK大河ドラマなどの影響ではないか、と。

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グッズの売れ筋などから見えてくる特徴は?

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かつては織田信長や豊臣秀吉、徳川家康といった“勝ち組”の英傑が人気でした。が、今の若い女性は、真田幸村や石田三成など“負け組”の武将、さらには伊達政宗の懐刀・片倉小十郎や上杉景勝の若き参謀・直江兼続(かねつぐ)といった2、3番手の武将に心を寄せているといいます。

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男性が合戦の戦略・戦術に関心を向けるのに対し、女性は?

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「戦国武将に理想の男性像を求めている、とも違うんですね。死を覚悟した鮮烈な生き方、個性豊かな人間像にひかれるようです。図書館で調べ、本を買い込み、すごい知識です」。そして楽しそうにこうも。「一度ハマったらキケンです」

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○著者番付(時代屋)

横綱 佐伯 泰英 (『陽炎の辻』居眠り磐音シリーズなど)

大関 司馬 遼太郎 (『竜馬がゆく』、『功名が辻』、『夏草の賦』、『国盗り物語』など)

大関 池波 正太郎 (『鬼平犯科帳』、『剣客商売』、『真田太平記』など)

関脇 北方 謙三 (『三国志』、『水滸伝』など)

小結 風野 真知雄

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○人気武将

1 真田 幸村

2 伊達 政宗

3 石田 三成

4 直江 兼続

5 上杉 謙信

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■関ヶ原 事前に勉強 史跡めぐり

戦国時代の合戦といえば、やはり“天下分け目の関ヶ原”(岐阜県)。東軍・徳川家康と西軍・石田三成の激戦地です。古戦場を訪ねる若い女性がふえています。

「みなさん、よく勉強しています。ガイドを必要としないほどです。戦国武将への興味を機に、歴史への関心を広げてくれればうれしいですよ」

関ヶ原町歴史民俗資料館の高木優栄館長です。

関ヶ原には史跡が点在。女性が巡るのは、主に三成軍の陣跡や墓です。 笹尾山にある三成の陣跡。竹矢来を二重に巡らし、前面に島左近、中間に蒲生郷舎(がもう・さといえ※赤旗では「いえさと」とあったが誤植だろう)を配置。三成は山頂で指揮。が、たたかいに敗れ、敗走中に捕縛され、京の六条河原で処刑されます。

三成はどんな思いで死んでいったのか。悲運の武将にだれもが思いを馳せるのでしょう。

石田方の大谷吉継(よしつぐ)。人気の武将の一人です。ハンセン病を患い、戦場では輿(こし)に乗って指揮。その大谷の墓は、杉木立の中。墓前に菊の花が手向けられていました。

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佐賀市からきた森祐子さん(24)は、メモ帳を手に史跡を歩いていました。岐阜市内で地元のサガン鳥栖(とす)のサッカー試合を見た後、関ヶ原に足を延ばしました。

関ヶ原の合戦は、教科書で知ってはいました。が、どんな武将たちの、どういうたたかいだったのか。現地を歩いて学びたかったのです。

「勝っても負けても、戦国武将にはさまざまなドラマがあったんですね。きてよかった。大谷吉継、なんだか好きになりそう」

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識者こうみる

愛のカブトを政治にも -NHK大河「天地人」の原作者、作家 火坂 雅志さん-

戦国武将には、強い覚悟、凛々(りり)しさがあります。女性たちは今の男性とくらべ、武将に感情移入するのかもしれません。

例えば、『天地人』の主人公・直江兼続。「長高く、姿容美しく、言語晴朗なり」と伝えられています。 兼続に人気が集まるのは、彼が貫く「義と愛」からでしょう。乱世の中の謀略、裏切り、「利」のみの行動原理。が、兼続は「利」より「義」(道義)を重んじました。

兼続は兜(かぶと)の前立てに「愛」という文字をかかげました。「愛」とは人を思いやり、慈しむ心です。たとえ不利益をこうむっても弱者をかばい、助けることなんです。「愛」は、今の政治家にもっとも欠けています。若い女性たちはきっと、そこに兼続への思いを重ねるのでしょう。

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想像膨らむサブキャラ -時代劇コラムニスト ペリー・荻野さん-

アイドルの新陳代謝がすごく緩いんです。かげりがあるといっても、いまだにSMAPです。スーパースター・ヒーローが出ていません。 昔のような時代劇の人気シリーズがなくなり、若い女性が時代劇から離れていました。でも、ゲームやテレビの大河ドラマに戦国ものが現われてきた。戦国武将は、いつも死と隣り合って、波乱万丈。そんな生き方が、新鮮だったのでしょう。 そのうち“自分だけのアイドル”がほしくなる。有名な武将ではなく、サブキャラクターに心を寄せ、自由に想像をふくらませていくんです。 それに戦国時代はファッショナブルです。直江兼続の兜には「愛」をかたどった前立てが付けられ、甲冑の下の着衣も美しい。女性はストーリー性とファッション性にとても敏感なのです。

[ .. 全文表示へ ]

09年1月18日 3,964

年頭のご挨拶〜代表:愛沢伸雄

地域医療と看護学校問題を考える市民の集い

元気なまちづくり市民講座〜持続可能な地域づくりを目ざして

・第7回 渡邊侑子さん「おらがごっつおの取組」

里見紀行その7〜館山城下町編

知恵袋講座

・第18回 庄司兼次郎さん「最後の4等水兵であった私」

・第19回 島田輝弥さん「稲村城跡の保存運動と私」

東京湾要塞〜三浦半島の戦跡をめぐる

ウミホタル合唱団・安房

市民活動フェスタin館山


報告=ウガンダ安房南洋裁学校の緊急支援バザー


■詳細は、下段のPDFファイルをご参照ください。

09年1月6日 8,761

印刷用チラシ(日本語・英語)

【日時】2008年12月20日(土)13;30〜15:30

【場所】館山病院駐車場

【主催】NPO法人安房文化遺産フォーラム(代表:愛沢伸雄)

【協力】館山市内元衣料品店、かにた婦人の村、館山病院友の会

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アフリカのウガンダ共和国は、今なお戦禍やエイズで多くの子どもや女性たちが苦しんでいます。(旧)千葉県立安房南高校では、今春の統廃合に至るまでの14年間にわたり、生徒会主催のウガンダ支援活動を続けてきました。先に閉課となった家政科のミシンも送り、2001年には安房南の名がついた職業訓練校が建設されています。子どもたちは農場経営や生活費を生み出していますが、かつて安房南高校から寄贈した中古の2トントラックが故障し、困っているようです。あらたに中古トラックを調達するには120万円が必要なため、緊急支援の依頼がありました。地域の若者から始まった国際協力の火種を消すことがないよう、お力添えのほどお願いします。

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【緊急募金】

・郵便振込:00260-1-97307

・名義:NPO法人安房文化遺産フォーラム

※備考欄に【ウガンダ支援金】と必ずご記入ください。

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【支援先】ウガンダ意識向上財団

◎支援活動開始当時、安房南高校教員として生徒会顧問であった愛沢伸雄(NPO法人安房文化遺産フォーラム代表)が、ウガンダNGOとの窓口として本プロジェクトを推進していますので、責任をもって送金いたします。

08年12月20日 5,422

●列島だより…安房を再発見

戦跡保存やガイド、合唱団

要塞、特攻の軍都だった

平和、元気な地域づくり

NPO法人安房文化遺産フォーラム

愛沢伸雄/小沢義宣/池田恵美子

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地域づくりをめざして千葉県の房総半島南部(安房地域)でNPO法人安房文化遺産フォーラム(館山市、愛沢伸雄代表)が精力的に活動しています。戦争遺跡、中世の城跡、文化財の保存・活用、各種イベントから地域運動まで活動の幅を広げています。(上田明夫)

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活動の柱のひとつ戦争遺跡ツアーガイド(平和研修)は、フォーラム設立後の五年間で八百団体約二万人。最近の日程を聞くと—

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11月21日 労組の九条の会

26日 全商連

同 静岡地方のタクシー協会

30日 政党関係者

12月6日 旅行団体

同 東京の労組

7日 無料ガイド

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先月22,23日は若者向けに「戦国こすぷれ大会〜里見八犬伝in館山」を主催。28日は「地域医療と看護学校問題を考える医師・看護師と市民の集い」もありました。12月のこの後も東京の中学1年生40人のガイドなどスケジュールはぎっしりです。

戦跡ツアーの一つに参加してみると、ホテルの一室で映像を使った座学のあと赤山地下壕へ。

ガイドは、かつて釣りざんまいを夢見て移り住んだ小沢義宣さん(70)。6、7年前、愛沢氏らの戦跡調査の公民館活動に参加し「釣りができない日に歩いていると変なものに出合う。なんだろう、なんだろうと思っていましたが、案内と説明でそれがわかった」とこの道へ。


●ウミホタルの歌

青い光を放つウミホタル。館山は世界的にも有名な生息地ですが、戦時中、軍事利用で地元の子どもたちが採取を命じられました。平和研修で語り継がれ、生まれたのが合唱組曲「ウミホタル〜コスモブルーは平和の色」。NPO主宰の市民合唱団もでき、この12月も3回の練習です。


●戦国の城跡歩く

戦国大名里見氏の史跡をめぐるウオーキング、空き店舗を活用した「まちかどミニ博物館」と多彩に活動する同フォーラム。一昨年、「あしたのまち・くらしづくり活動」で内閣官房長官賞を受賞、この十一月には千葉県知事から地域観光振興功労で表彰されたばかりです。

事務局長の池田恵美子さんは「会員は200人、ガイドは50人ほどが活動しています。戦争遺跡とともに地域の有形無形の文化とその遺産を継承し、活用し、みんなが元気に、そして支え合う地域づくりをしたいですね」と話します。


●平和、元気な地域づくり

NPO代表 愛沢 伸雄さん

足もとの地域の人々の生活や文化を見つめ、再発見し、平和で元気よく住むことのできる地域社会にしたい。だれもが願うその思いから、「何もない」「保守的地域だから」ではなく、安房(「安らかな家」の意と解しています)という名に込められた地域を歩き、話を聞き、調査研究と運動を重ねると、その尽きせぬ魅力と特性を知ることができました。全国的にも貴重な戦争遺跡の再発見もその一つです。

平和研修で訪れた方から自分の地域を見つめ直すきっかけになったという感想も寄せられています。この南房総を舞台に平和と地域活性化のネットワークがこれからも広がればすばらしい。地域コミュニティ、地域と地域、地域と世界を足もとからつなぐNPOの発展に力を尽くしたい。

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●太平洋戦争開戦の日

要塞、特攻の軍都だった

きょう12月8日は、67年前の1941年、日本軍がハワイ真珠湾攻撃をした日です。主力は航空母艦と艦載機でした。愛沢氏らによると、軍都館山のシンボル館山海軍航空隊は空母パイロットの養成機関で、基地は「陸の空母」と呼ばれ、真珠湾攻撃とも深くかかわっていました。

すぐ山側にある赤山地下壕は「住民から、ごみ捨て場で子どもが遊んで危ないという訴えがあった所」とフォーラム会員の神田守隆さん(元共産党館山市議)。市民とともに神田さんも議会で尽力し、今は館山市指定文化財として一般公開されています。

調査で秘密のベールをはがし、総延長約2キロの地下要塞の姿を市民と全国に知らせ文化財にまでしたのが、当時県立高校で「世界史」を教えていた愛沢氏ら市民だったのです。


●岬や海岸線には

戦争遺跡は館山市だけで五十カ所近く。安房文化遺産フォーラムが出版した『あわ・がいど 戦争遺跡』を手に海辺を行くと、常緑のマテバシイの樹林、波打ち際、あるいは今は中学校のなかに戦争遺跡の数々が。

南房総は明治期から「東京湾要塞地帯」に指定され、戦争とともに強化されました。指折りの景勝地、大房(たいぶさ)岬(南房総市富浦)は岬全体が要塞跡でした。

南に行くと、太平洋諸島の上陸作戦訓練にはぴったりの平砂浦(へいさうら、白砂青松百選)を演習場にした館山海軍砲術学校跡。常時1万5千人が訓練したという当時の写真パネルが展示してありました。


●本土決戦に備え

海岸線を行くと、戦争末期の本土決戦に備えた水上特攻艇「震洋」などの特攻基地跡です。海から離れたところには本土決戦の切り札、ロケット特攻機「桜花」の基地跡も。

南房総に展開した七万の軍隊が本土決戦・「第二の沖縄戦」の臨戦態勢のまま1945年8月に敗戦の日を迎えます。9月3日、米占領軍本隊約3,500人が館山に上陸、4日間でしたが本土で唯一「直接軍政」をしきました。軍政解明のきっかけは「中学校の日誌で記述を発見したことから」(池田事務局長)といいます。

要塞・訓練・特攻—サンゴの北限の温暖な気候と花、海水浴や釣りの観光とレジャーのまちのもう一つの顔です。

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※WEBの記事はこちら

08年12月8日 7,872

◎地域医療の危機救え

...館山で医師と市民の集い

.....看護学校開設への方策探る

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館山市にある館山准看護学校と、安房看護専門学校が閉校するのを受けて11月28日、同市のコミュニティセンターを会場に、「地域医療の危機と看護学校問題を考える-医師と看護師と市民の集い」が開かれた。会場には市民らおよそ120人が集まり、安房医師会の宮川準会長らの話に聞き入った。

集いは、両学校が閉校すれば看護師不足に陥り、地域医療だけでなく、移住促進活動など多方面に大きな影響を及ぼすとして、新たな看護学校設立の動きがある中で、現状に理解を深め市民としてなにが出来るかを探ろうと、同市の愛沢伸雄さんらが呼びかけ開いた。

集いではまず、医療法人博道会の看護師養成所設立準備室顧問の出口勉氏が現状説明を行い、安房地域では、看護師不足で一般病棟の一部を休止している病院があることや、安房地域では今後5年間で、200人以上の看護師不足が見込まれることなどを説明した。

このあと、宮川会長が移譲前の安房医師会病院が、看護師不足で運営難になったことや、准看護学校と安房看護専門学校との関係、閉校の理由などを述べ、「安房地域の医療維持に向け行動していきたい」と語った。続いて、館山病院看護部長の加藤尚子さんが看護師確保のため北海道や山形まで出向いたが、1人も来てくれなかった苦労を語り、「いまどうするかが切実な問題」と話した。

博道会総長の大島博幸氏も、医療崩壊の問題では医師不足が取り上げられるが、医療、介護、福祉まで関わっている看護師の不足で地域医療が崩壊すると再生できないとし、地域での看護師養成や、離職者の再教育による確保などを訴えた。

また、前館山病院長で、長年、僻地医療に携わっている高野良裕氏は、地域崩壊が看護師不足の根底にあるとし、さらに現在の看護師高学歴化に対し、「(看護師は)いまは管理職になってしまった。昔は看護師が患者の側にいた。だから医師も尊敬していた」などと述べた。

質疑応答で、市民からは「行政への働きかけはしたのか」「看護学校を設立するなら市民の声が届く組織づくりを」などの質問や意見が出され、老後の医療に不安を訴える移住者の声もあった。

呼びかけ人の愛沢さんは、看護学校開設に向け「きょうをスタートとし、大きな市民運動への皆さんの力をお貸しいただきたい」としており、今後広く努力を呼びかけていく考えを示した。

08年12月2日 6,947

◎南房に新たな看護学校を 開設訴え館山で市民ら集会

「看護師不足で地域医療崩壊」 来年以降 2校閉校で危機感

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看護師不足による南房総地域の医療崩壊を阻止しようと、「市民団体による医師、看護師、市民の集い」が11月28日夜、館山市コミュニティセンターで開かれた。約120人の市民が参加し、地域の看護学校開校に向けた活動を開始した。

集会では、館山市内にある博道会館山病院が運営する館山准看護学校と安房医師会が運営する安房看護専門学校が、2009年3月と翌年3月にそれぞれ閉校することを受け、地域の看護師不足による医療崩壊を懸念して、2校に替わる看護専門学校の設立を訴えた。

地元NPO代表の愛沢伸雄さんが「安房地域医療を考える市民の会」の立ち上げを呼び掛け、安房医師会の宮川準会長、館山病院の大島博幸総長、同病院の加藤尚子看護部長、全国各地でへき地や離島などの地域医療問題に取り組んできた高野良裕医師らが参加した。

南房総地域には現在、看護師約1100人、准看護師約700人が働いている。安房医師会によると、これまで亀田医療技術学校(鴨川市、1学年定員約80人)、安房看護専門学校(館山市、同20人)、館山准看護学校(館山市、同20人)が地域で看護師・准看護師の養成を担ってきたが、そのうち2校の閉校で今後5年で約200人の看護師不足を招くことが決定的という。

南房総地域への看護師の流入が少ない中、自然減や過酷な勤務による疲弊で看護師数が減る一方、高齢化社会で医療、福祉現場での需要は高まっており、看護師確保の現状は厳しい。看護師が不足すると法規制により病院は病床数を削減。これが病院の経営を圧迫し経営難に陥る。宮川会長は「安房医師会病院の経営難も看護師不足が原因だった」と今年経営を安房地域医療センターに委譲した安房医師会病院の状況を振り返った。

大島総長は「幅広い年齢層が志を持って受験してくれ、受験者も定員の2倍あった」と館山准看護学校の閉校を残念がる。同校の卒業生の准看護師を主に受け入れ、看護師に養成してきた安房看護専門学校は入学者を大幅に減らし、閉校を余儀なくされた。加藤看護部長は「よそから看護師を呼び込むのも困難。一度家庭に入った看護師の復帰も大切」と説明した。

愛沢さんは「若者を呼び込み、地域雇用と活性化にも有効。安房の医療文化を守るためにも学校設立を」と呼び掛け、「特定の医療法人の付属機関では立ちいかない。市民も参加する官民一体の三セク的な学校法人が望ましい」と市民運動の盛り上がりを目指す。参加した市民からも「定年後に移住してきたが医療問題が心配」「時間に余裕のある高齢者も学んで看護師になれないか」など活発な意見が出された。

12月9日と17日にも午前10時半と午後5時半から同様の集いを館山コミュニティセンターで開催する。問い合わせは同市民の会の富田さん(電話090-2547-7988)池田さん(電話090-6479-3498)。


(写真)集会では「看護師不足が地域医療崩壊を招く」と問題を訴えた=28日夜、館山市

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千葉日報サイトはこちら

08年11月30日 9,410

先日は、館山戦跡スタディーツアーの学習とガイドありがとうございました。

時間の関係で充分にコースを廻ることはできませんでしたが、参加者からはよかったという感想が寄せられています。

全員ではありませんが添付いたしましたので、ご一読ください。

座学のなかで案内のあった、「赤い鯨と白い蛇」の上映を考えています。

上映権をお持ちということでしたので詳しく教えていただきたいと思います。

よろしくお願い致します。

また、来年の6月頃にお会いできそうです。みなさんによろしくお伝えください。


【館山戦跡スタディツアー参加者感想】

2008.11.21

参加者:20名

事務局:02名 計22名


※館山がこんなにも歴史(戦争の跡を残した)あるところだとは知りませんでした。赤山地下壕はスケールが大きく、案内で紹介されている防空壕ではなく愛沢さんの説で要塞というのも「そうだなぁ〜」とうなずけた。暗さと静けさは怖さを感じるものでした。噫 従軍慰安婦」の碑の話も慰安婦の話もなんとなく知っている程度だったが深く掘り下げて聞くと戦争のむなしさ、悲しさをあらためて知りました。(軍人はまつられても慰安婦は何もない)午前の1時間の座学は本当に良かった。特に学んだのは歴史で何が起きた、何があったかを学ぶのではなくその背景を(想像)することが大切であること。戦跡を残すことをただ残せ!というのではなく色々な角度から伝えていくことが重要なのだということ。(憲法9条も同じように色々な角度で話していくことが必要)今回参加して戦争は絶対にしてはいけないし、何も生み出さないということをあらためて感じ、今後のライフワークの中にも役立てていきたい!


※噂に聞いていたが(何かの本で見た)館山でこんなにスケールの大きな戦跡があったとは思いませんでした。次回第2弾もあったらいいなぁ。戦跡が埋もれてしまわないようにたくさんの人に関心を持ってもらいたい、感動しました。


※有意義な一日でした。ガイドの方の説明も熱心で時間があればもっといろいろ見学したかったのですが残念でした。集合時間は7:15のはずが(いつものことですが)時間を守らない人がいたのはどうにかなりませんか。


※風邪は強かったけれど、お天気でとても良かったです。個人ではけして見学なんてしなかったと思います。戦跡ツアーを計画していただいたから見ることができました。あの岩を人の手で掘っていたのですね、みな無理矢理連れてこられてずっと寒くて暗い中で作業したんですよね。地下壕の奥行きすごいですね、全て人が作ったのですよね。私は戦後に生まれて本当に良かった・・・・。かにたの施設、登っていくのに大変。従軍慰安婦の石碑を見て、声にならない声、しぼりだした声「噫」むなしい、かわいそう、何の罪もないのにこっそりと生活しなければならなかったのですものね、お気の毒でした。とてもいい勉強でした。ありがとうございました。


※平和について勉強するのは高校生以来のことだと思います。前半の座学はとても良かったです。おもしろかったし、ためになったし、考えさせられること、感じるものがありました。こんな内容ならまた勉強したいと思いました。後半の見学は、シンと静まりかえった壕の美しいともいえる壁を彩る地層をみていると、現在の外観から感じる印象と終戦時期の喧騒や混乱を考えると複雑な思いがしました。自分が知らず知らず通り過ぎている街並みにも歴史の跡があり当時の人々の思いを伝えているかもしれないと考えました。


※館山というと海水浴のイメージしか知らなかったのですが、歴史を知って驚きました。また、NPOとして熱心に活動している方がいる一方で、行政の無関心もいまどきありえないと思います。美しい海を見下ろす山は、実は地下に戦争の爪痕をかかえている。日常をはなれて戦跡ツアーに参加するなんて私はなんて平和なのでしょう。この街で暮らしている人がいるというのに・・・・。良い一日でしたありがとうございました。


※館山の戦跡については全く知らなかったので勉強になりました。かにた村の名前は聞いていましたが、館山の山の上にあったのですね。まだまだ封印された場所、事柄がたくさんあるのでしょうね、まだ、戦争を知っている世代が残っているうちに正しく記録されて伝えて欲しいです。


※貴重な戦跡をめぐる機会を頂ありがとうございました。地域史が世界史と無関係ではなく、リンクしているということを実感でき非常に興味深いものでした。ガイドの方の戦後ではなく戦前という言葉が重く感じられました。


※戦争を語り継ぐ上でその土地に根ざした形で取り組むことの大切さを感じました。同時に、近現代史の視点、海外との関わりなどについても考えて行きたいと思いました。戦跡については、実際にこの目で見て、戦争中の状況について想像力を働かせることの大切さを感じました。また、戦跡を保存したり、証言を集め残すことの大変さ、大切さを感じました。今が再び「戦前」になってしまうことのないようがんばっていきたいと思います。


※愛沢伸雄、池田恵美子さんのお話がとても分かり易く、歴史のつながりの感動を覚えました。平和は貧困克復と普段の生活が末永くできるようにすることを痛感しました。人々は皆、それぞれの仕事、生活を通して平和的、友好的に生活してきたものだと思う。国家権力がかかわるとどうして戦争になってしまうのか。実は、館山は家内の実家なので、38年間通い詰めて来ましたが、身近にこのような活動があったのを知りませんでした。家族での話題が一つ増えました。


意見・要望(次回企画など)

★このような楽しい企画を広く知らせていくべき。そのヒントは、今日の池田恵美子さんの話にあったように!

★とうきょう・さいたま戦跡・平和マップは、これから一つ一つ行ってみたい、役に立ちそう。

★次回は一泊して、一日目10:00発で二日目14:00帰路に着く行程でジックリ見学してきたいですね。(廻るべきところは全て廻って)

★戦跡などについて実際に見て想像力を働かせる企画

★戦争体験を語り継ぐ企画

★近現代史の学習

★戦争と平和に関わる映画の上映

★最近の日米安保体制の学習

★さいたまと戦争との関わりがある場所・施設(軍需工場など)

★これからも個人では行けないけれども、ツアー企画だったら参加できるので企画していただきたい。

★長野県松代(一泊二日)・沖縄(二泊三日)くらいで!

★城を見たい(土から成る)!(歩いてみたい)

★松代も見たい!(沖縄もいいなぁ〜)

08年11月28日 5,318

【日時】2008年10月29日(火)13:30〜15:30

【会場】小高記念館

【講師】田中房江さん(NPO会員)

【テーマ】リン鉱産のアンガウル島とアジア太平洋戦争

【参加費】200円(お茶・資料代)

08年11月28日 5,737

特定非営利活動法人(NPO) 安房文化遺産フォーラム

旧称:南房総文化財・戦跡保存活用フォーラム(2008年5月に現在の名称に変更)

〒294-0045 千葉県館山市北条1721-1

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