
●千倉の風力発電、5,044人の署名添え要望書
...南体する住民グループ、南房総市長「地元の考え尊重したい」
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南房総市千倉町の白間津・大川地区に計画されている、風力発電施設に対し、地元で反対活動を続ける「千倉の風力発電問題を考える会」(鈴木務代表)が13日午前、市役所に石井裕市長を訪問した。建設反対の署名5,044人分を添え、市に要望書を手渡した。鈴木代表らは「デメリットも多く、安全性や環境面でも疑問がある。一部地権者の同意もない」などと、市への計画に同意いないよう求めた。石井市長は「多くの署名を尊重したい。市としては5月に同意しない旨の書面を提出している」などと応じた。
風力発電は、クリーン・エナジー・ファクトリー(本社:北海道根室市、CEF)が、CEF千倉ウィンドファーム事業として計画。考える会によると、白間津・大川地区の山中に高さ135m、羽根の長さ50mの国内最大級の風車を10基建設する。事業は民間ベースで進められ、新エネルギー等事業者支援対策補助金の公募に申請している。
考える会ではこの計画に対し、地元へのメリットが少なく、森林伐採や自然環境保護、騒音、低周波などの影響があるとして、反対運動を展開。今月5日から12日までに5,044人の反対署名を集めた。このうち339人が大川地区、236人が白間津地区で、両地区以外からも1,373人の署名が集まった。
鈴木代表ら6人は13日、市役所を訪問。市長に地元で反対運動がある旨を伝えた。反対署名を添えた市への要望書では「問題のすべてを解決し、地域住民が納得して合意しない限り、この事業を認めるべきではない」などと明記し、事業者への指導を要望した。
石井市長は「市として、現時点で(事業に)同意したものではない。今年5月には市として同意しない旨の文書を(新エネルギー導入促進協議会へ)提出している」と回答。そのうえで「地元の考え方を尊重し、判断したい」などと応じた。
考える会では、26日締め切りで第二次署名活動を展開し、広く問題を訴えていく方針だ。まだ15日午後7時からは、白間津コミュニティ集会所で、考える会を開く予定。




千葉県では、NPO活動推進ビデオ(DVD)が製作されました。
タイトルは、「NPOならきっとできる!」。
対象者別に、“子ども編”と“大人編”と2種類あります。
NPO法人安房文化遺産フォーラムは両方に紹介されています。
*映像内容は、千葉県インターネット放送局から全編見られます。



◎絵を通じ生き方見つめて 館山
無言館の窪島氏が講演
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太平洋戦争末期、画家を志しながら学徒出陣などで戦場に送られて命を落とした戦没画学生の作品を収蔵・展示する美術館「無言館」(長野県上田市)の窪島誠一郎館主の講演会が10日夕、館山市の県南総文化ホールであった。
窪島氏は「画学生らは反戦を訴えるために作品を描いたのではない。妻や恋人、家族など、愛するものを描くことで自分の命を描き、生きる証としたのだ」と指摘。戦後六十数年を経て日本人が大切なものを失い、子が親を、親が子を殺すという時代に「反戦平和という4文字だけでなく、自分の生き方を振り返る場所として無言館を見ていただきたい」と訴えた。
また「人間は感動の記憶を他者の命に伝えていく義務がある」と強調。「自分にしか歌えない歌、描けない絵」とともに人生を歩んでいこうとメッセージを送った。
窪島氏は1941年、東京生まれ。印刷工や店員、酒場の経営などを経て、79年に大正期の洋画家、村山槐多など夭折画家の作品を展示する「信濃デッサン館」を上田市に設立した。97年にはデッサン館の隣接地に「無言館」を設立。異色の美術館として注目され、2005年に菊池寛賞を受賞した。
講演で窪島氏は▽村山槐多の生涯▽信濃デッサン館設立の経緯▽戦没画学生たちの遺作収集に執念を燃やした画家、野見山暁治氏との出会い▽画学生らの作品に込められた思い——などを切々と語った。15年前、なぜ遺作収集をする決断をしたのかという理由については「あの時の自分の気持ちがよく分からなくなることがある。戦争とかはどうでもよくて、私の50年の人生を考えていたのかも」と赤裸々な思いを口にした。
講演会は、同館を訪ねた鋸南町の画家、溝口七生さんや年金者組合安房支部長の橋本芳久さんらが実行委員会を組織して企画。会場の小ホール(300人収容)は満員となり、入場できなかった約30人が別室のモニターで講演を聞いた。



「無言館」からのメッセージ
窪島誠一郎 館主は語る
〜戦没画学生たちが いまに遺す いのちの叫び〜
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… あと5分、あと10分、この絵をかきつづけていたい。
外では出征兵士を送る日の丸の小旗が振られていた。
生きて帰ってきたら必ずこの絵の続きをかくから・・・
安典はモデルをつとめてくれた恋人にそういいのこして
戦地に発った。しかし、安典は帰ってこなかった。 …
(窪島誠一郎著 『戦没画学生「祈りの絵」』〜日高安典より)
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生を断ち切られるまで命を輝かせてキャンパスに向かい続けた
戦没画学生たちの、いまに残る無言の作品を展示した美術館
(長野県上田市)。
そこから聞えてくる平和・いのちへの絆、アートへの叫びを、
かつて軍都であった安房・館山の地で、
平和に今を生きる私たちはどう受け止めるべきか、
考えてみたいと思います。それが、彼らへ捧げる
レクイエム(鎮魂歌)になるのではないでしょうか。
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【日時】2009年 7月10日(金)
【開場】17:30【開演】18:00
【場所】千葉県南総文化ホール(小ホール)
【料金】500円 *チケットは南総文化ホールでお求めください。
【主催】窪島誠一郎氏講演会実行委員会 委員長:溝口七生
【共催】第15回安房地域母親大会、NPO法人安房文化遺産フォーラム
【後援】館山市、南房総市、鴨川市、鋸南町、各教育委員会、
....館山美術会、安房・平和のための美術展、安房反核フェスティバル、
....平和を願う千葉県美術家の会、千葉美術・九条の会、光陽会南房総支部、
....千倉絵画同好会、安房地区高校退職教職員の会、館山ユネスコ協会
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戦没画学生の遺作を収集・展示
長野の「無言館」を応援
館山・宮沢書店、著書そろえフェア
「郷土と戦争考える機会に」
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館山市北条の老舗、宮沢書店(宮澤治海社長)本店の郷土書籍コーナーで「無言館フェア」を開いている。10日に市内で地元の美術や平和団体などが催す長野県上田市の無言館主、窪島誠一郎さんの後援会を盛り上げるのがねらい。同店は常設のこのコーナーで地元の人たちが著した郷土史の本などを並べて応援している。(福島五夫)
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今回のフェアは、戦没画学生たちの遺作の収集・展示で知られる無言館建設までの経緯や展示されている遺作の解説、実父の水上勉とのいきさつなどを書いた窪島さんの著書が網羅されている。
フェアでは「傷ついた画布の物語」(新日本出版社)や「遺された画集」(平凡社)など窪島さんの著書が積まれている・知らされていなかった実父に会うまでを回顧した「父への手紙」(筑摩書房)、講演のポスターも並べられている。
同コーナーは、長年売れ行きに左右されることなく続けていたが、最近ちょっぴり変化も出てきた。
南房総の戦争遺跡の調査保存などに取り組んでいるNPO法人安房文化遺産フォーラム(愛沢伸雄代表)が出した「あわ・がいど」シリーズ(1〜4)などは、皮切りの「戦争遺跡-南房総に戦争の傷跡を見る」が同店だけで約1500部も売れた。佐久間秀雄童話集は新聞などに取り上げられたこともあって初版第1刷を売り切り、同店が第3刷を発行した。
「地域文化の育成にこだわってきたかいがあった」と宮澤社長。担当の吉田芙美子さん(61)と近藤洋子さん(58)も「お客さんが『郷土史コーナー』に足を止めてくれるだけでうれしい」という。
南房総には館山、洲ノ埼両海軍航空隊や館山海軍砲術学校などがあり、戦争に行くことを宿命づけられた若者たちが全国から集められた。この中には木更津出身で館山海軍航空隊にいた興梠(こうろぎ)武さん(享年28)や館山海軍砲術学校にいた小柏太郎さん(同26)など、無言館に遺作が収められている戦没画学生が何人もいる。だから窪島さんの著書も郷土(関連)書籍の扱いにしたそうだ。
吉田さんは「窪島さんの講演は、私たちの郷土と戦争の関係を考えるよい機会だ」という。
窪島誠一郎氏の講演会は10日午後6時から同市北条の県南総文化ホール小ホールで。500円。当日は会場で同店が窪島さんの著書を販売し、サイン会もある。


このたびの赤山壕のご案内、ありがとうございます。
充実した小冊子と池田さんの明解な解説で、奥行きの深い戦争遺産の
存在が脳裏に焼き付けられました。
地方紙配信のコラムで、ぜひ取り上げたく思います。
益々のご発展とご健勝をお祈りし、ひとこと御礼を申し上げます。
私のミニ・ブログ≪なかもりトピックス≫を送りますので、
目を通して見てください。ご意見頂けたらうれしいですね。
スナップ写真、添付しました。
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日本旅行作家協会会員
テレビ・ラジオ・レジャー記者会
美ら島沖縄大使 薩摩大使(鹿児島県)
(前スポーツニッポン新聞社編集委員)


鋸南町在住の画家溝口七生(かずお)さん(73)や美術家グループ「安房・平和のための美術展」有志らが組織した実行委員会は「戦没画学生たちが いまに遺す いのちの叫び」をテーマに、窪島誠一郎・無言館館主の講演会などを10日、館山市の県南総文化ホールで開催する。
無言館(長野県上田市)は、戦没した画学生の遺作などを展示する美術館。第二次世界大戦に出征し、亡くなるまで命を輝かせ、キャンバスに向かい続けた画学生たちの無言の作品300点余りを展示している。
館山市には戦時中、首都防衛のため館山海軍航空隊や砲術学校が置かれていた。実行委員会は「軍都」とも呼ばれた同市で、平和に生きることの大切さを考えてもらおうと講演会などを計画した。
窪島館主は東京都出身で、印刷工や店員などを経て作家になった。1995年、戦争で美術学校の仲間を失った画家野見山暁治さんとともに全国の戦没画学生の遺族を訪ねて遺作を譲り受け、97年に無言館を設立。著書には実父の作家水上勉さんとの再会をつづった「父への手紙」(筑摩書房)などがある。
演題は「無言館からのメッセージ」で、10日午後5時半に開演。チケット(500円)は南総文化ホールで販売している。 (福原康哲)
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◎平和の尊さ語り継ごう
…館山11日に反核フェスティバル
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核兵器の開発・拡散に反対し、平和の大切さを考える「安房反核フェスティバル」(同実行委員など主催、館山市、房日新聞社など後援)が11日午前10時から午後5時まで、館山市コミュニティセンターで開かれる。
行事の一環として、原爆の非人道性と被害の悲惨さを分かりやすく説明した写真パネル展示が1日かた館山駅の市民ギャラリーで始まった。14日まで。
同フェスティバルは、今年で29回目。11日は広島市民が原爆の記憶を描いた絵などを展示するほか、戦中戦後の厳しい食糧事情を再現した「すいとん食堂」で、さつまいものつるのきんぴら、大根めしなどを食べてもらう。
午後2時からは、安房文化遺産フォーラムの愛沢伸雄代表が「安房の戦跡から平和を考える」とのテーマで講演する。
実行委員長の古畑玲子さんは「今年は『すいとん食道』に力を入れている。食べながら語り合うことで、当たり前の生活ができる幸せ、戦争のない世の中の大切さを確認できれば」と話している。




主催=館山地区公民館
共催=NPO法人安房文化遺産フォーラム
見学地=日吉台地下壕&陸軍登戸研究所
blog安房国再発見*2009.6.30に掲載しました。
ブログテーマ一覧「戦争遺跡と平和の文化」からも見られます。

