戦争遺跡保存全国シンポジウム②
米占領軍の館山上陸の新史料発見
愛沢伸雄=NPO法人安房文化遺産フォーラム代表=
(房日新聞寄稿2015.9.2付)⇒印刷用PDF(連載5本)
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戦争遺跡保存全国シンポジウム①
「戦後70年」大会へのお誘い
愛沢伸雄=NPO法人安房文化遺産フォーラム代表=
(房日新聞寄稿2015.9.1付)⇒印刷用PDF(連載5本)
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館山舞台に全国シンポ
5日から3日間、戦跡保存と平和考える
戦争遺跡の保存と平和を考える「第19回戦争遺跡保存全国シンポジウム千葉県館山大会」が5日から3日間、館山市の南総文化ホールなどを会場に開催される。戦跡と文化財を活かしたまちづくりについてのパネルディスカッション、館山の直接軍政をテーマにした特別分科会などがあり、全国から関係者約300人が集まる。市民の参加も呼び掛けている。
館山は2004年第8回大会でも会場となっている。その後の戦跡、文化財を活用した民官協働のまちづくりが評価され、2度目の開催となった。戦争遺跡保存全国ネットワーク、館山大会実行委の主催で、NPO法人安房文化遺産フォーラムの共催。
初日の5日は、南総文化ホールで全体会(午後1時から)。実行委の松苗禮子委員長による「富田先生の青い目の人形」の語りで幕開け。
韓国光州市立美術館名誉館長の河正雄氏が「『平和の文化』と戦後70年の祈り」と題して記念講演、館山市、沖縄県南風原町、高知県香南市の関係者らによる「戦跡と文化財を活かしたまちづくり」をテーマにしたパネルディスカッションも行われる。
2日目の6日は、館山市コミュニティセンターを会場に分科会(午前9時15分〜午後4時)。館山は本土で唯一直接軍政が敷かれた地で、「米占領軍の館山上陸と直接軍政 証言者のつどい」の特別分科会では、占領軍の上陸シーンの動画や当時を知る人たちの証言がある。3日目の7日は、市内の戦跡を巡るバスツアーが予定されている。
参加費は1日券1000円で、2日券2000円。大学生は半額で、高校生以下は無料。バスツアーも有料で事前予約が必要。プレイベントとして5日には、館山の戦跡を舞台に制作された映画「赤い鯨と白い蛇」(午前10時から)の上映もある。
館山軍政〜少年が見た占領
半裸で上陸した米兵(上)
(朝日新聞2015.8.30付)⇒印刷用PDF(連載2本)
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館山は沖縄以外で唯一、配線の直後に米軍が軍政を敷いた占領地区とされる。軍政は住民の目にどう写っていたのか。証言と資料で70年前を振り返る。
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1945年8月30日昼。
「来たぞ!」。室内から一斉に声が上がった。館山港を見下ろすと、先遣隊の上陸用舟艇が岸壁に近づいてきた。元館山市教育長の高橋博夫(87)は「たしか4隻だった」と記憶をたどる。
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この日、連合国軍最高司令官マッカーサーが厚木飛行場に到着し、米軍が主力の連合国軍は日本各地に進駐を始めた。千葉県には本隊の作戦を円滑に進める先遣隊として、米第4海兵連隊が富津、館山に上陸した。
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双眼鏡でのぞくや、高橋は米兵の姿に目を奪われた。上半身は裸。「緑色っぽいショートパンツを履き、肩からピストルを提げていた」。室内に居合わせた数人からも「なんだ、敵地に上陸するのに裸なんて」「日本なら考えられない」の声が上がった。家から岸壁まで300余メートル。遮るものは当時なく、よく見渡せた。
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