!! 見る 聞く 学ぶ 集う 安房国(あわのくに)再発見 !! 千葉県・南房総・館山まるごと博物館

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私は統合失調症です。ひと昔前には精神分裂病と呼ばれていた病気で、もしかしたら負のイメージを持つ人がいるかもしれません。この病気は、脳の情報伝達系に不調が生じるためにおこる精神疾患で、100人に1人はいると言われています。本人に発病の自覚がないことが多いわかりにくい病気であるため、気がつかないで苦しんでいる人が身近にいるかもしれません。

この病気が発病したとき、私は東京に住み大学生活を送っていました。まちなかですれ違う人に悪口を言われているように感じたり、電話が盗聴されていたり監視されているのではないかと不安に感じるようになりました。はじめはただの気のせいで、人が自分のことを話しているように感じるのも自意識過剰なのだろうと思っていました。しかし毎日がつらく憂鬱なことにはかわりなく、いつも死にたい気持ちでいました。

私は心理学部の学生でしたので、精神疾患に関する本やインターネットで調べていくうちに、自分は病気かもしれないと思うようになりました。そして精神科のクリニックに行ったところ、統合失調症であると診断されました。その頃には日常の生活を送ることが困難になったため、大学は退学して生家のある館山に戻り、精神科病院に入院しました。

退院してからは、自宅療養を行う中で、幼いころに習っていた絵をまた描くようになりました。2006年3月に、千倉のカフェ・ド・ヴォンで最初の個展を行なったところ、自分の絵を気に入って購入して下さった方や、褒めて下さった方がいました。このことは私に大きな勇気をあたえ、生き方を変えてくれました。日々絵を描く中で、多くの方たちの優しさにふれて、段々と家族以外の人と接することができるようになり、病気も回復していっているように思います。

最後に私を見守り励まして下さった方々、またこの展覧会を見に来て下さった方に感謝します。もしよければ感想ノートにお書き下さい。これからの創作活動の励みにしたいと思います。

...2008年4月....愛沢綾子

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◎作者プロフィール:あいざわあやこ

1984年:館山市で生まれる

2003年:安房高校卒業。日本女子大学心理学科入学。

2004年:大学を中退し、館山に戻る。入院生活の後、自宅療養。

2006年3月:千倉カフェ・ド・ヴォンで初個展「こころもよう-自画像・抽象画・風景画-」

2008年4月:館山病院内ギャラリーで第2回目個展。自宅療養中。

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房日新聞記事の詳細はこちら

2006年春の個展はこちら

2009年秋の回顧展はこちら

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●愛沢綾子さんは、2008年7月8日逝去されました。

ご冥福をお祈りいたします。合掌

08年4月5日 7,035

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