タイトル: | 【房日】060830*済州島大学校・趙教授来日 |
掲載日時: | %2006年%08月%30日(%AM) %00時%Aug分 |
アドレス: | http://bunka-isan.awa.jp/News/item.php?iid=78 |
(房日新聞2006.8.30付)
.
韓国・済州島にある国立済州大学の趙誠倫(チョウ・ソンユン)教授がこのほど、2日間にわたり安房地域に残る戦跡や、海女漁に従事した韓国人の墓地などを視察。朝鮮半島との歴史的な関係に強い関心を寄せた。
趙教授は、群馬で開かれた第10回戦争遺跡保存全国シンポジウムに出席のため来日。同大会に出席していた南房総文化財・戦跡保存活用フォーラムの池田恵美子さんから安房の戦跡や、韓国関連の史跡の話を聞いて関心を持ち、大会終了後、急遽視察に訪れた。
安房地域とほぼ同じ面積の済州島は、太平洋戦争末期には7,8万人の日本軍兵士が配置され、軍事施設が構築されたという。趙教授は社会史が専門で、韓国政府からの委託を受け戦跡の調査研究を行なっている。
視察は同フォーラムの愛沢伸雄理事長らが案内。戦跡ほか、館山市の大厳院にあるハングルが刻まれた四面石塔、県立安房博物館、館山市立博物館などを視察した。
また、昭和初期に済州島から多くの女性らがやってきて、海女漁に従事した南房総市和田町で、地元のお年寄りから証言を聞いたほか、20数基の韓国人墓石のある鴨川市の長興院を訪れ焼香した。
視察を終えた趙教授は、「房総半島には、朝鮮半島との歴史的な関係が感じられる痕跡が多く驚いた。済州島から渡って来た海女については、戦争遺跡とともに日韓の共同研究を進めていきたい。交流の歴史を知ることは、相互理解と友好関係を深める契機となる」と話していた。