NPO 安房文化遺産フォーラム お知らせ » 印刷専用ページ

タイトル:130707横浜国立大学大学院*森田秀之さま
掲載日時:%2013年%07月%07日(%PM) %12時%Jul分
アドレス:http://bunka-isan.awa.jp/News/item.php?iid=847

横浜国大の森田です。

エコミュージアム系の研究をしております学生の、社会人大学院生の方です。

普段は信州に住み、マナビノタネという会社をやっております。


昨日は大変丁寧なご案内を頂き、有難うございました。

館山まるごと博物館、とても愉しく学ばせていただきました。

誠に僭越ながら昨日を振り返りながら感想を述べさせて頂きます。

到着して最初の池田さんの座学はいくつもの気づきや動機付けがある時間でした。

地下壕などの戦争遺跡があること、南総里見八犬伝のモデルになった稲村城があること、

プレートがぶつかり日本で一番隆起しているジオパーク的な場所であることなど、

その後に現地へ向かうための動機付けがしっかりできる内容で、

この1時間で私の意識も館山に「チェックイン」でき、とてもよかったです。

動機付けばっちりで始まったウォークでは、初っ端から、

忘れ去られて行く石碑のお話しにいきなり共感しました。

私もいま石巻市雄勝という場所で内閣府の復興アドバイザーをしており、

忘れないために石に刻んで石碑にしましょうなどと言うようなこともあります。

でも石碑にしても忘れ去られてしまう事実があるのだということを目の当たりにしました。

やはり「その場所に通う」という慣習や仕掛けも一緒につくらないといけないのでしょうね。

ご近所の方がその場所の当時の写真を持って出て来てくれた出来事、ちょっと愉しかったです。

ご自宅アトリエの小枝アート作品を拝見させて頂き、土地の暮らしを愉しまれている方が

いらっしゃるのがわかりました。現地の暮らしに触れることこそ、最も興味深いことです。

地下壕に入る前にお見せ頂いた「軍事極秘」の文字が入った地図に、中はどうなっているのか

ワクワクさせられました。演出として考えてやられているのでしょうか。あの4文字はすごい効果です。

地下壕の中の環境で、当時の日本軍の様子や諜報部や特攻隊の若者の話など、

愛沢さんのさまざまな仮説を伺い、平和について強く憶う、よい時間になりました。

また、途中で質問させて頂きましたが、どのようにお調べになられているのか、

図書館を活用することもあるのかについては、

図書館や博物館では完結せず、水道局や映画の関係者にまでヒヤリングをされ、

現地と資料探索を行ったり来たりして積み上げてきたというお答えに、

館山まるごと博物館の素晴らしい内容がどうして出来上がったのか非常に納得いたしました。


最後に、2点。

今回のツアーでは「仮説ですが、」「私の説ですが、」というお話し方にとても共感いたしました。

歴史や地質学は、その当時の様子はどうであったかを想像する力次第です。

昨日はこちらの都合で短い時間内でお願いしてしまったからかもしれませんが、

もし諸説があるものがあればそれらも愛沢さんの説と一緒に聞いてみたいなと思いました。

また、私の方で開発しましたECOMU snapというiPhoneアプリをまもなくリリースします。

現地、資料、特産物などの解説データをデータベースに登録し、

それらを組み合わせたガイドブックをベースにした

事前学習・見学体験(地図表示、写真撮影・コメント共有)・振返り学習

ができるものです。

是非どこかでこれを用いた実証実験などをご一緒にできればと思っています。

今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

--

森田秀之/株式会社マナビノタネ

元のページに戻る