タイトル: | 【房日】160909*館山の海を愛したジャック・マイヨール展 |
掲載日時: | %2016年%09月%09日(%PM) %16時%Sep分 |
アドレス: | http://bunka-isan.awa.jp/News/item.php?iid=1157 |
(房日新聞2016.9.9付)‥⇒印刷用PDF
館山の海を愛したジャック・マイヨールさんのメッセージ展が、館山市長須賀の館山病院ギャラリーで始まった。誰とも争わず、自然と調和するイルカのように生きようという人生哲学を提唱したマイヨールさん。「ジャックの思いを伝えたい」と親交の深かった同市坂田のダイビングショップ代表の成田均さん(69)が、書き留めていたメッセージを展示している。
マイヨールさん(1927年〜2001年)は、フランスのフリーダイバー。人類で初めて推進100メートルの素潜り記録を達成し、映画「グランブルー」のモデルとしても知られる。
「国籍の違う弟」と慕った成田さんとは30年以上の進行があり、晩年は成田さんとの縁で館山で暮らし、館山の海を愛した。
イルカを愛し、人間小の共存を訴えたマイヨールさんは、人間(ホモサピエンス)とイルカ(ドルフィン)からとった「ホモ・デルフィナス」という生き方を提唱。誰とも争わず、自然と調和してイルカ的に生きようというメッセージで、平和で自然と人間が共存する世界を思い描いた。
今回の展示は、マイヨールさんの理念を後世に伝えたいと、成田さんと「NPO法人安房文化遺産フォーラム」が主催。成田さんが書き留めたマイヨールさんの言葉の数々を、成田さんが直筆で紹介。写真パネルなども展示している。
「もし人間の思考と精神に、われわれの兄弟であるイルカたちのインスピレーションが少しでもあったなら、傷付けてしまった我々共通の惑星地球は、またパラダイスに戻ることができるだろう」
「すべての生命は母なる地球の子どもたちである。一番末っ子の一番能力のあるはずのわれわれ人間が、実は一番母親を傷つけているのではないだろうか」などマイヨールさんの世界観を感じさせるメッセージが数多く紹介されている。
成田さんは「ジャックは『人間だけが自分勝手でいいのか』と、利害にとらわれず、自然と生きるイルカの生き方を純粋な思いで実践してきた。ジャックの思いを純粋なこどもたちに伝えたい。将来的には理念を伝える『ジャックマイヨール記念館』を館山につくりたい」と思い出を語っている。展示は10月2日まで。